ヨセフ①
2018.3.14 「ヨセフについて①」
創世記37:1-11
創世記37章の特徴は、25章との類似点があることに気が付きました。
それは、創世記25章は、エサウとヤコブのもめ合いとその原因と分かれを記しているのに対して、37章も又、イスラエルの子供たちの中で、ヨセフがどのようにしてエジプトに売られることになったのかを25章のヤコブのストリーのように説明しています。しかも、同じ20年という年数で互いに離れ、最終的には兄弟たちが一緒に顔を合わせる場面もストリー的に類似しています。
では、初めにヨセフは何が原因でエジプトの奴隷として売られることになったのかを考えてみたいと思います。
一つは、2節にありますように、ヨセフは17歳の時、父の妻ラケルの女奴隷ビルハの子供たちであるダンとナフタリ、そしてレアの女奴隷ジルパの子供であるガドとアシェルの腹違いの兄弟たちと一緒に過ごしていましたが、彼らの悪い噂をヨセフが父ヤコブにチクったことによって彼に嫌われます。その悪い噂とは何かはわかりません。
そして、もう一つは3節、4節に、イスラエルは彼の息子たちの誰よりもヨセフを愛していたこと、このようなえこひいきが原因になります。ここで、イスラエルとはヤコブのことです。聖書はイスラエルとヤコブを混ざって使う場合があるますが、厳密に言えば、イスラエルは神と戦って勝った者を意味して、神に選ばれた民族を現します。そして、ヤコブは戦う者、だます者を意味して、ヤコブ個人を示します。私の個人的な考えですが、ここでヤコブの代わりにイスラエルと書いたのは、将来のイスラエルの分離をほのめかしているのではないかと考えられます。さて、ヤコブがヨセフを息子たちの誰よりも愛したのは、ヤコブが老人になって与えられた子であったからです。それで、ヤコブはヨセフに、そでつきの長服を作ってあげることによって、兄弟たちから妬みを起こし、兄弟たちは彼を憎んでいました。
もう一つは、5節です。ヨセフの夢の話が兄弟たちの怒りを招きました。6-11節を見てみたいと思います。
ヨセフは自分が見た夢を自慢することなく、兄たちやお父さんに素直に伝えました。8節、10節にありますように、彼らは、ヨセフの夢を将来に起こる出来事として預言しているかのように見えます。8節です。「兄たちは彼に言った。『おまえは私たちを治める王になろうとするのか。私たちを支配しようとでも言うのか。』こうして彼らは、夢のことや、言葉のことで、彼をますます憎むようになった。」言葉のことで???
そして、10節です。「ヨセフが父や兄たちに話した時、父は彼を叱って言った。『おまえの見た夢は、いったい何なのだ。私やおまえの母上、兄さんたちが、おまえのところに進み出て、地に伏してお前を拝むとでも言うのか』」
まさか、ヨセフ自身も家族の誰も、その夢がまさ夢になるとは思ってなかったでしょう。
ヨセフの性格は、このようにお兄さんたちが悪いことをするとお父さんにそのまま告げるし、自分が見た夢も隠さずに伝える少し馬鹿正直なところがあったと思われます。
しかし、神様は彼の素直さと正直さを好まれたのかもしれません。
皆さんは、どんな夢を見たことがありますか。皆さんがもし、不思議な夢を見たなら誰かに言ってみるのはどうでしょうか。 私は寝る時に見る夢よりも、子どもの時、夢見たのが現実になったことがあります。(個人的話を含む)
さて、以上、ヨセフが兄弟たちに憎まれ、エジプトに売られた原因を確認することができました。
では、ここでイスラエルつまり、ヤコブの十一人の子供たちについて見てみたいと思います。創世記35章22-26節です。一緒に読みましょう。
ルベンはヤコブの長男ですが、なんと父ヤコブの女奴隷であるビルハと寝たとあります。ヤコブはこのことを聞いてわかっていましたが、聖書にはその後のことは何も記していません。即ち、先ほど創世記37章2節で確認しましたように、ヤコブの家族関係は性的に乱れていたことが見て取れます。
さて、ある日のことです。ヨセフの兄たちは父ヤコブの羊の群れを連れて、遠くまで遊牧生活をすることになります。そこで、ヤコブは17歳のヨセフに兄たちが元気でいるかどうか様子を見て来いと送ります。ところが、兄たちは遥か彼方にヨセフが来ていることを見つけて彼を殺そうとたくらみます。
創世記37章20節です。「さあ、今こそ彼を殺し、どこかの穴に投げ込んで、悪い獣が食い殺したと言おう。そして、あれの夢がどうなるかを見ようではないか。」このように兄弟たちはヨセフの夢を試そうとします。しかし、兄ルベンは、ヨセフを殺すことなく、荒野の穴に投げ込むことを提案します。そして、ヨセフが来たとき、兄たちはお父さんが作ってあげた服をはぎ取って、彼を穴の中に投げ込みました。ルベンはどこかに行きます。ルベンがいない間に、ちょうどイシュマエルの商人たちがエジプトへ下って行く所、兄弟たちは長男ルベンに相談することなく、ヨセフを彼らに売ってしまいます。
26-28節です。「すると、ユダが兄弟たちに言った。『弟を殺し、その血を隠したとて、何の益になろう。さあ、ヨセフをイシュマエル人に売ろう。我々が彼に手をかけてはならない。彼は我々の肉親の弟だから。』兄弟たちは彼の言うことを聞き入れた。そのとき、ミデヤン人の商人が通りかかった。それで彼らはヨセフを穴から引きあげ、ヨセフを銀二十枚でイシュマエル人に売った。イシュマエル人はヨセフをエジプトへ連れて行った。」
ここで一緒に考えてみたいと思います。ユダは弟ヨセフを銀二十枚で売りました。レビ記27章5節で確認できますが、人身売買の相場として、5歳から20歳までの男の子の値段です。主イエスの弟子イスカリオテのユダも又主イエスを銀30枚、つまり、大人の女性の値段で売りました。ヨセフを売ったユダも、主イエスを売ったユダもあいにく同じ名前です。これは偶然でしょうか。私もわかりません。
後に主イエスはヨセフを売ったヤコブの十二部族の一族であるユダの子孫であるユダヤ人たちによって十字架にかかることになります。そして、ヨセフが経験した苦しみを受けます。侮辱され、ののしられます。つまり、苦しみと救いの観点からヨセフとキリストは類似しているところがあります。
主イエスを売ったユダは、十字架の死と復活の役目を果たすために用いられました。そして、ヨセフの腹違いの兄ユダは、ヨセフをエジプトに売ることによって、ヨセフの夢を後に現実化させる立派な役割を果たすことになります。すなわち、ヨセフは、エジプトの首相になり、イスラエルを飢饉から救うことになりますし、主イエスも又、十字架の死と復活によってご自分の民を救いに導くことになります。次回、もっと具体的にヨセフの話を見てみたいと思います。
最後に創世記37章29-36節を一緒に読んで終わりたいと思います。
29 さて、ルベンが穴のところに帰って来ると、なんと、ヨセフは穴の中にいなかった。彼は自分の着物を引き裂き、
30 兄弟たちのところに戻って、言った。「あの子がいない。ああ、私はどこへ行ったらよいのか。」
31 彼らはヨセフの長服を取り、雄やぎをほふって、その血に、その長服を浸した。
32 そして、そのそでつきの長服を父のところに持って行き、彼らは、「これを私たちが見つけました。どうか、あなたの子の長服であるかどうか、お調べになってください」と言った。
33 父は、それを調べて、言った。「これはわが子の長服だ。悪い獣にやられたのだ。ヨセフはかみ裂かれたのだ。」
34 ヤコブは自分の着物を引き裂き、荒布を腰にまとい、幾日もの間、その子のために泣き悲しんだ。
35 彼の息子、娘たちがみな、来て、父を慰めたが、彼は慰められることを拒み、「私は、泣き悲しみながら、よみにいるわが子のところに下って行きたい」と言った。こうして父は、その子のために泣いた。
36 あのミデヤン人はエジプトで、パロの廷臣、その侍従長ポティファルにヨセフを売った。
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